レバノンにおける軍事攻撃により、レバノン市民や同国で暮らすシリア難民等、数万人が避難を余儀なくされています。命を守る救援活動のため、今すぐのご支援をお願いいたします。
激しい攻撃はレバノン各地で拡大しており、レバノン当局によると、9月16~27日だけで、子ども87人と女性156人を含む1030人が死亡。10月21日にもレバノン最大の公共病院であるラフィク・ハリリ大学病院付近が爆撃を受け、子どもを含む13人の命が奪われました。2023年10月以降の死者の数は2574人、負傷者は1万2001人にも達する深刻な事態となっています。
また、レバノン政府は、推定120万人以上がこの紛争の被害を受け、国内で避難を余儀なくされていると発表しました。(10月25日現在)加えて、100万人以上が緊急の人道支援を必要としています。
レバノンの医療インフラも緊迫しており、207か所ある初期診療所のうち100か所が閉鎖し、多くの医療従事者の犠牲が出ていることを国連機関は発表。加えて、レバノン北部でコレラの発生が宣言されました。避難所の混雑や病院の閉鎖により、水由来の下痢、A型肝炎、ワクチンで予防可能な疾病の流行も発生する恐れがあります。水道施設の被害による給水の停止、さらに教育面でも、77%の教育施設が破壊される、または避難所として利用するため閉鎖を強いられ、子どもたちの教育機会が奪われる等、人々の生活への被害も甚大です。
レバノンからの緊急レポート
UNHCRのレバノン緊急支援
UNHCRはレバノンで1964年に活動を開始し、レバノンの民間人と難民の双方に援助活動を実施してきました。そして、今年9月23日以降、この地域での情勢が著しく悪化してからも、レバノンにて就寝用マット、毛布、ソーラーランプ、調理器具セットといった16万2000点以上の救援物資を9万1800人に配布、避難所の開設といったシェルター支援、医療支援等、27万5100人のレバノン市民・現地の難民に、命を守る援助活動を拡大しています。
さらにシリアでも、パートナー団体と協力し、今回の壊滅的な攻撃から国境を越えて逃れて来た約42万5000人のレバノン/シリアの人々の受け入れ態勢を整え、国境付近でも保護活動を実施。水、食料等を含む援助物資42万点や医療ケア等を提供した他、新たにシリアに到着した2万7000人を安全な場所へ移送する等、救援活動を拡大しています。
イラクにもレバノンから1万9900人以上が逃れて来ており、シェルター、医療ケア等を必要としている家族に、さらなる援助が急務です。
レバノンは推定150万人のシリア難民と1万1000人以上の他国からの難民を受け入れています。今、レバノンの人々も難民も、今回の攻撃によって、想像を絶する苦難に耐え、強制避難のトラウマを抱えています。避難して来る人々の中には、自動車等で移動する人もいますが、その多くは徒歩で、数時間歩いて避難することを強いられています。中には、シリアで埋葬するために、息絶えた2人の子どもを抱えて国境を渡る女性の姿もありました。UNHCRは国境付近でも保護活動を展開していますが、彼らは疲れ果て、国境で寝ることを強いられる人もいる、との報告もあります。
UNHCRは、一般市民、そして学校や病院といった公共施設は攻撃の標的ではなく、戦闘に今すぐ終止符を打つことを改めて訴え、現地で救援活動を続行していきます。どうぞ、今すぐ、レバノンでの爆撃から逃れる人々の苦しみを少しでも軽減するため、UNHCRの救援活動にご協力ください。
1950年に設立された国連の難民支援機関です。紛争や迫害により故郷を追われた難民・国内避難民を国際的に保護・支援し、水や食料・毛布などの物資の配布や、難民キャンプなどの避難場所の提供、保護者を失った子どもの保護や心のケアなど、最前線で援助活動に尽力しています。1991~2000年の間、緒方貞子さんが第8代国連難民高等弁務官を務めました。
この国連の難民支援活動を支えるため、広報・募金活動を行う日本の公式支援窓口が、国連UNHCR協会です。
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