国外へ逃れた難民の出身国上位5か国の推移
約4分の3(73%)の難民が5つの国から発生しています。
難民の出身国として最も多いのはアフガニスタンで約640万人、これは主にイランとパキスタンへの流入の増加によるものです。
ほぼ同数がシリアで約640万人で前年度から若干減少しました。シリアから逃れた人の約4分の3(73%)がトルコ(320万人)、レバノン(78.5万人)、ヨルダン(64.9万人)を含む近隣諸国へ避難しています。
ベネズエラから逃れた610万人のほとんどはコロンビア(290万人)、ペルー(100万人)、エクアドル(47万人)、チリ(43.5万人)などの南アメリカへ避難しています。2022年度末の540万人から増加しています。
ロシアとの戦争が続くウクライナからは600万人が逃れています。2022年度末からは5%増加しています。約260万人のウクライナ人が近隣諸国で受け入れられ(44%)、さらに340万人が他のヨーロッパ諸国やそれ以外の国々で受け入れられています。
2023年に勃発したスーダン危機により、スーダン難民の数は79%増の150万人に急増しました。約7人に6人(86%)が隣国のチャド(92万3300人)と南スーダン(35万9600人)で受け入れられています。
国外へ逃れた難民の受入国上位5か国の推移
故郷から避難を余儀なくされた人々を受け入れているのは、経済面と人口比のどちらでみても低中所得国とされている、世界でも豊かでない国々が多くを占めています。GDP(国内総生産)の合計が世界全体の後発開発途上国が、全難民の21%以上を受け入れています。