キーウから - カロリーナ・リンドホルム・ビリングUNHCRウクライナ代表からのメッセージ

「新たなミサイル攻撃の波が押し寄せ、気温が下がっているキーウにいます」

公開日 : 2022-12-06

私はキーウにいます。11月、また新たなミサイル攻撃があり、住宅が破壊され、民間人が負傷し、多くの人が電気のない生活を送っています。気温が下がり、厳しい寒さがすぐそこまで来ていることを実感します。私はUNHCRウクライナ代表として、戦前からこの地での活動を指揮し、当初からこの地に留まり人命救助のための支援を行っています。そして、冬が近づくにつれ、人々は新たな課題に直面しています - それは防寒です。

ウクライナの冬は非常に厳しいものですが、今は何百万人もの人が避難所や壊れた家の中で冬を耐えなければなりません。他の危機と同様に、最も弱い立場にある人々、特に高齢者、子ども、障がい者が最も高い代償を払っています。私たちは、ウクライナ政府、地元当局、パートナー団体と共に、最も支援を必要としている人々へ、防寒支援を提供するために活動していますが、それは時間との闘いです。

この9か月間に出会った年配の方々には、特に感動し触発されました。私は、復興・再建に向けた彼らの驚くべき回復力と決意に感服しています。彼らの多くは、ミサイルが飛んできた時に自宅にいて、震えながら起き上がり、床から瓦礫を片付け、隣人の無事を確認し始めた様子を語ってくれます。

彼らは今、厳しい冬の間、家に残り、春に再建することを決意しています。

9月、キーウのザブヤニアに住むバレンティーナさんに会いました。彼女は砲撃によって家が破壊されたのです。数か月間、バレンティーナさんは屋根に隙間がある家に住み、窓は風雨を防ぐために木で覆われていましたが、日光も完全に遮断されていました。日光が完全に遮られ、バレンティーナさんはまるで“牢獄”に住んでいるような気分になっていました。

寄付者の皆様のご支援と私たちの防寒シェルター支援により、バレンティーナさんの屋根は修理され、窓ガラスは交換されました。バレンティーナさんは、どれだけ安心したかを話してくれました。「やっと牢屋から出られた」と。

この被災家屋の修復は、私たちが全国で実施している越冬支援の一例です。私たちは最も弱い立場にある家族に、暖かく過ごすための毛布や寝袋、暖房器具を提供し、最も弱い立場にある避難民が住むことが多い集合施設の状況を改善する活動を実施しています。また、紛争で特に弱い立場にある人々には、1年で最も寒い時期に値上がりする家賃や暖房費などの必要経費を支払えるよう、現金給付も行っています。私たちは、壊滅的な戦争によって引き起こされた広範なトラウマを克服し、回復するための心理社会的支援を含む、重要な保護サービスを提供しています。

私の同僚と私は、皆様のような方々からのサポートを頼りにしています。この季節、人々に尊厳と暖かさを提供するために、ご支援をお願いいたします。

カロリーナ・リンドホルム・ビリング
UNHCRウクライナ代表

カロリーナ・リンドホルム・ビリングUNHCRウクライナ代表からのメッセージ


ウクライナ、アフガニスタン、シリア…防寒支援が急務

難民にとって最も過酷な季節、こごえる冬がやってきます。家を追われ窮地にある人々に、毛布や防寒具の提供、現金給付などの支援を届け、かけがえのない命を守ることができるよう、お力を貸していただけないでしょうか。

※当協会は認定NPO法人ですので、ご寄付は寄付金控除(税制上の優遇措置)の対象となります。

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