あなたのご支援に、心からの「ありがとう」を。
現地からのThank You レポート
公開日 : 2024-09-02
この度はUNHCRにあたたかいご支援をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
昨年2023年、UNHCRは過去最多の約29か国で43の緊急事態宣言を発令し、様々な人道危機に対する緊急支援の重要性はこれまでにないほど高まっています。中でも気候変動による難民・国内避難民への影響は大きく、2022年には難民と庇護希望者の約70%が気候変動の影響を受けやすい国から逃れている状況です。
避難を強いられた人々を支えるため多方面にわたる支援が求められる中、皆様からのご協力のおかげで、UNHCRは様々な援助活動に取り組むことができています。今回は、皆様のご寄付で形となったUNHCRの援助活動の一部をご紹介します。
緊急支援(アフガニスタン・ケニア洪水)
緊急援助物資が届けられる

【アフガニスタン】
5月にアフガニスタン北部で発生した洪水により、数百人が死亡し数千世帯の家屋が流されるなど、現地では深刻な被害が出ました。アフガニスタンでは深刻な情勢不安と経済低迷で320万人以上の国内避難民と5万2000人の難民を受け入れており、その影響が懸念される中、UNHCRは迅速に現地で緊急支援を開始し、緊急シェルターや毛布、給水容器などの必要な援助物資を被災地に届けました。(2024年5月24日時点)

【ケニア】
4月に発生した豪雨により、東アフリカ全域で洪水や地滑り、暴風等の被害でブルンジ、ケニア、ソマリア、タンザニアの多くの人々が避難を強いられました。ケニアでは19万人以上が洪水による避難を強いられ、内戦から逃れた難民キャンプに住む約38万人もその影響を受けました。UNHCRはケニア政府と連携し、緊急ニーズを把握しながら被災した人々に毛布5000枚、敷布団2000枚、水汲み容器2000個、蚊帳1500枚を届けました。(2024年4月30日時点)
現金給付支援【ヨルダン】

「支援のおかげで娘たちが路上で寝泊りする必要がなくなりました」
ヨルダンのアンマン北部に住むシリア難民のナビハさんは、3人の娘を育てるシングルマザーです。2014年にシリアからヨルダンへと避難した一家は、経済的に困窮した生活を強いられていました。娘が病気になった際には医療費を支払うため家賃の支払いが滞り、大家に強制退去を迫られたこともありました。UNHCRからの現金給付支援は、一家の唯一の頼みの綱だとナハさんは語ります。「支援のおかげで家賃の支払いができるようになり、娘たちが路上で寝泊りする必要がなくなりました」。UNHCRは、ナビハさん一家のようなシングルマザーなど脆弱な立場にある難民家族に、現金給付を含む様々な支援活動を行っています。
教育支援【チャド】

「教育は、まさに生命線です」
チャドでは、スーダンでの前例のない紛争で何十万もの人々が避難を強いられました。ジニエさんをはじめとする難民キャンプに住む難民の子どもたちにとって、教育はより良い未来を切り開くための生命線です。ジニエさんの教師ザカリアさん(写真左)自身も難民で、暴力行為で国を追われた時、彼はまだ22歳の大学一年生でした。その時は人生の終わりだと考えたそうですが、現在は「難民の子どもたちに教育を届ける」という新たな生きがいを手に入れ、教育こそが回復力、平和、開発を通じて母国のスーダンを再建できる唯一の方法だと強く信じています。
UNHCRはチャドで避難生活を送る難民の子どもたちに高等教育を届けるため、13の大学と協定を結び、難民の学生が半額の授業料で大学に入学できるよう支援を行ったほか、新しい難民居住地に新設された学校における教師の給与の支払いや教材の支援、学習スペースの新設などの支援を行っています。
心理社会的支援【ウクライナ】

避難を強いられた人々を支える支援スペースの新設
戦争が続くウクライナ・ハルキウで、UNHCRはパートナー団体と共に戦争で避難を強いられた人々などが様々な支援を受けられる「ワン・ストップ・ショップ」を新設しました。この施設は地下に開設されているため、攻撃が毎日続くハルキウでも安全に無料の法律相談や心理社会的支援、現金給付支援の登録やキャリア相談などの支援を受けることができます。「戦争から逃れ、ハルキウで絶え間ない攻撃に苦しんでいる人々にとって重要な第一歩です。彼らはこのスペースで紛失した身分証の再発行からストレスや不安に対処するための心理社会的支援、社会福祉士と話をするなど、必要な支援を受けられます」と、カロリーナ・リンドホルム・ビリングUNHCRウクライナ代表は言います。
世界の難民・国内避難民の命を守るため、ぜひ引き続きUNHCRの活動にあたたかいご支援を賜りますようお願い致します。
UNHCRが届けた支援の一例
現金給付支援
25万人(3万世帯):ヨルダンで基本的なニーズを賄うための現金給付支援を受けた難民の数
教育支援
240校:チャドでUNHCRが教室や校舎の新設・学用品の配布などの支援を行った幼稚園・小中学校の数
情報提供サービス
18万8254人:ウクライナ国内で支援スペースなどを通じて、法律相談や心理社会的支援などの保護情報サービスの支援を受けた人の数
※2024年3~4月時点
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