中学生の力で広がる難民支援(東京)
2018年夏の暑い日々が続く4日間、練馬区立大泉第二中学校の生徒の皆さんが、難民支援のための募金活動を行い、その結果集まった12万8375円もの募金を贈呈してくださいました。 多くの募金を集めてくださった生徒の皆さんの声をインタビュー形式で紹介いたします。
公開日 : 2018-12-25
募金活動について
Q.いつどのようなきっかけで国連UNHCR協会の募金活動をしようと思ったのですか?

A.私たちの学校では、毎年募金活動を行っています。そこで、今年も生徒会役員会が中心となって募金活動を行うことにしました。
募金先は、毎年役員のみんなで募金先の候補を持ち寄り、協議した上で決めています。
私は、今もなお続く紛争の中で苦しんでいる人々の過酷な現状を知り、難民の人々の力に少しでもなれたならと思いました。
また、他の募金とは違い、あまり知られていない難民の人々への募金だったので、その悲惨な状況を世の中の人々にもっと知ってもらい、協力してほしいと思い、この国連UNHCR協会への募金活動を提案し、決まりました。

Q.当日に向けてどのような準備をされましたか?
A.代表委員会や各委員会の委員長と協力して、募金活動の準備を行いました。
呼びかけるための台本作りや、見やすい大きめなポスター、たすきを作りました。
また、校内放送や朝学活で、実施日や内容を伝えました。
Q.募金の実施日と場所を教えてください。
A.7月2日(月)~5日(木)の4日間、朝に校門、
放課後に最寄り駅周辺を3カ所に分かれて行いました。
Q.困難だったことや良かったことを教えてください。
A.困難だったことは、校舎内での呼びかける機会が少なく、生徒の認識が浅かったことと、学年をまたいでの活動だったので、初めて参加する1年生に声を出してもらうのが大変だったことです。
良かったことは、思ったよりも募金額が多く集まり、去年の募金額を超えることができたことと、私たちの活動により、シリア難民の方々の力になれたことです。
そして普段の生活では体験できない活動ができ、貴重な経験をすることができました。
Q.参加されたみなさんの声をお聞かせください。
A.
・遠く離れた場所に住む私たちでも、シリア難民の人々の力になれたことが嬉しいです。
・苦労したこともあったけど、たくさんの人が協力してくれて、多くの募金が集まったのでよかったです。
・募金活動を通して、募金をして下さる人々のあたたかさに触れることができた。また、それと同時にシリア難民の人々のことをよく知ってもらうことができて良かったです。
Q.今後の予定や、やってみたいことがあれば教えてください。

A.近年はグローバル化が進んできています。
そして2020年には東京五輪があります。
私はこれからますます増えるであろう外国人観光客の方々に対して日本のおもてなしをし、積極的に交流を深めながら日本の良さを伝えるボランティア活動をしたいと思っています。
Q.その他ぜひ記事をご覧いただく皆さんに伝えたいことがあったら教えてください。

A.私たちは今回の募金活動によって、シリア難民の人々の過酷な現状を知りました。
シリア難民の人々は、私たちの住む日本からは遠く離れた場所にいますが、同じ人間として協力し合うことが必要なのだと思います。
協力し、助け合うためには様々な方法がありますが、どんなに小さなことから始めても、寄り集まれば大きな力になることを私たちは実感することができました。
もし、このような活動を目にして、何か助けになりたいと感じたら、小さなことからでも始めてみてほしいなと思います。
そして、それが集まれば、もっと世界がつながって、よりたくさんの人々を救えるのではないかと思います。
終わりに
大泉第二中学校の皆さんの主体的で積極的な活動によって、多くの支援を届けることができ、それが難民の人々の命を支える力になるだけでなく、彼らと同じ世代の若者が教育を受け、
未来への希望をつかむための力にもなっています。
インタビューにもあるように、遠く離れたところに向けた小さなことのように思えることでも、力を合わせれば人々を助けるとても大きな力になります。
この募金活動を通して、支援を届けるだけでなく、熱い気持ちをもって地域の多くの方々の温かい気持ちを集めてくださった大泉第二中学校の生徒の皆さんに、改めて深く御礼申し上げます。
東京オリンピック・パラリンピックでは、前回のリオで史上初めて結成された難民選手団が再び結成されます。
東京2020に取り組むにあたって、ぜひ難民選手団の活躍にも注目し、熱い声援を送ってください。
国連UNHCR協会は、難民支援のために募金活動をしたい、難民やUNHCRの活動について学びたいと考えている児童・生徒の皆さんを応援しております。
詳細については、以下をご参照ください。