【第95回アカデミー賞授賞式】アカデミー賞受賞者やノミネートされた俳優たちがUNHCRのブルーリボンをつけて難民への連帯を表明
公開日 : 2023-03-20
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は授賞式の前日に声明を発表。
「戦争や紛争、迫害のため故郷を追われた人々に対する共鳴と連帯の象徴として、#WithRefugees のブルーリボンをつけるようアーティストたちに呼びかけました」。
国際長編映画賞を含む4つの賞を受賞した『西部戦線異状なし』のエドワード・バーガー監督は、次のように語っています。
「今日、戦争のトラウマに苦しみ、希望や夢を奪われている人たちがたくさんいます。彼らは、戦争、そして避難生活を通して、恐ろしい経験をしなければならないのです。これらの人々は、どこの国でも、いつでも私たちの連帯と支援に値します」。
このほか、映画『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』で長編アニメーション賞を受賞したメキシコのギレルモ・デル・トロ監督、主演男優賞にノミネートされたビル・ナイ、フィリピン人俳優のドリー・デ・レオンも会場で難民への連帯と支援を示しています。
俳優たちが身につけた青いリボンは、コロラド州デンバー周辺に定住した難民の人々が雇用、訓練、教育を通じて自立できるよう支援する米国の企業「Knotty Tie」で難民の人々が作ったものです。
また助演男優賞を受賞したキー・ホイ・クアンが、受賞スピーチで自身の難民の経歴に言及する場面もあり、全世界に感動を与え、私たちに夢を諦めないことの大切さを教えてくれました。
「私の旅は船上から始まりました。難民キャンプで1年を過ごし、どうにかこうにかハリウッドの大舞台に立つことができました。このような話は映画の中でしか起きないと言われます。自分の身に起きていることが信じられません」。
アカデミー賞は、全米映画俳優組合賞や英国アカデミー賞、TIMEのWomen of the Year賞、グリーンカーペット・ファッション賞などの関連イベントで、40人以上のノミネート者、プレゼンター、その他の出席者がブルーリボンを着用し、世界中の視聴者に連帯と団結のメッセージを送った集大成となりました。
今回のアカデミー賞ではUNHCR親善大使でシリア出身の競泳選手であるユスラ・マルディニとその妹サラ・マルディニの物語に基づいた『The Swimmers』など、移住、分離、喪失という人間のテーマに取り組んだ多くの映画がノミネートされ、人々に差別や誤解をなくし、思いやりを育み、新しい視点を提供することに貢献しています。
今回のノミネートされた映画を通じて、故郷を追われた一人ひとりのストーリーや想いを知り、一人ひとりが難民への連帯を示すきっかけになれば嬉しいです。
国連UNHCR協会の女性支援プロジェクト
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